customer story


「今こそ母におしゃれを楽しんでほしい」—お母様への想い
今回取材させていただいたのは小松崎様親子。
ajourには、娘の麻美様からご相談をいただきました。
「両親の婚約指輪を母から譲り受けたのですが、私としてはまだまだ母に使ってほしい。普段使いできるデザインにリフォームして、私からプレゼントしたい—」とのご相談です。
思い出の指輪をお嬢様に譲ったお母様の想い、そして改めてお母様へ贈りたいと考えた麻美様の心境などをお伺いしました。
なかなか一歩踏み出せなかったジュエリーリフォーム
ご両親が結婚した際に購入した婚約指輪。
その指輪について、お母様からお話を伺いました。
「長らく着用していなくて、もったいないと感じていました。もう一度使いたいなと思い、リフォームを調べたこともあります。でも、いざ”今やろう!”というタイミングもなく、自分のために費用をかけるのもなんだか気が引けて。結局ずっとしまってありました。」
そのまま時が流れ、お嬢様の麻美様が社会人になり、ジュエリーに興味を持ち始めたそうです。
「それなら娘に好きに使ってもらおう、と。デザインを変えたり、なんでも自由にして使ってくれたら嬉しい——そんな気持ちで娘にあげることにしました。」
お母様から麻美様に渡った指輪。
そこには、「この指輪をまた使ってあげたい」という想いが静かに宿っていました。
婚約指輪ってすごく特別なものだから——受け取ることに感じた不安
麻美様に、指輪を譲り受けた時の心境を伺いました。
「母とは普段から服やバッグなどを貸し借りするほど仲が良いんです。ただ、婚約指輪ってすごく特別なものな気がして、私がもらっていいのかな、という思いが唯一ありました。」
「でも母が、”好きなデザインに変えたり、自由に使っていいよ”と言ってくれて。その言葉がが後押しになりました。その時に初めてリフォームができることを知ったんです。」
こうして麻美様に託された指輪は、新しいかたちへとつながっていきます。
今回ご依頼を受けた指輪
小松崎様のご希望は「立爪の婚約指輪を、日常で使いやすいデザインに」。
引っかかりの少ないかたちに変え、人差し指や中指にも合うデザイン枠へとリフォームしました。
お母様は昔、よくワンピースを着ておしゃれを楽しんでいたそう。
麻美様が生まれて子育てをするなかで、だんだんとカジュアルな服装が増えていったそうです。
今回のリフォームでは、そのカジュアルな服装にも合うデザインを選んでいただきました。
ボリュームがありながらもフラットで、日常使いしやすいデザインです。
お母様へ、サプライズプレゼント
「これは、お母さんに」
実は、取材日までお母様のためのリフォームだということを秘密にしていた麻美様。
お母様にはサプライズで指輪を贈りました。
一度お父様から贈られた指輪が、形を変えて、再びお母様の元へ——
時を経て、思い出の指輪が再びお母様の手元へ
「すごく綺麗!元の指輪より輝いて見える」
お母様の驚きと喜びが混ざった表情を見せてくれました。
指輪のサイズは麻美様も着けられるサイズを選び、
「母には、これからはTシャツやデニムなどカジュアルな時にもどんどん日常で着けて欲しいです。私にも合うサイズにしたので、たまには私も使わせてもらおうと思います!」と笑顔でお話ししてくださいました。
ジュエリーは、人生を見守る小さなお守り
「私はいま実家で両親と住んでいるのですが、婚約を機にこの秋に実家を出る予定なんです。」
「母には、子育てを終えた今こそ好きなジュエリーを着けてまたおしゃれを楽しんでほしいなと思いました。実家を出るというのも一つの区切りになるし、今までの感謝を込めて、この指輪をまた母に贈りたいなと思ったんです。」
そう話してくださった麻美様の左手薬指には、婚約指輪が輝いていました。
ジュエリーと共に、感謝を伝える瞬間を
この機会に、感謝を込めたメッセージカードも添えて、お母様へお渡しされました。
普段からあまりお祝い事をしないとご家庭だという小松崎様。
今回、麻美様の結婚をきっかけに、ジュエリーを通して感謝を伝える良い機会になったとお話してくださいました。
お母さんのものを身に着けられることが、嬉しい
「母のものを借りて使う時って、ちょっと背伸びしたような、なんとなく嬉しい気持ちになります。今回、婚約指輪という大切なものを使えるようになって、他のものと比べてもっと特別な気持ちです。」
「ジュエリーは形見として受け継ぐイメージがありましたが、私は早い段階で母から譲り受けられて良かったなと思います。着けてる姿を家族に見てもらい、喜びを共有できて嬉しいです。」
取材を終えて
お互いに指輪を着けながら笑い合う姿は、共に過ごしてきた時間の重なりを感じられました。
これから迎える新生活で、この指輪にも新しいストーリーが刻まれることでしょう。
母から娘、娘から母へ。
ひとつのジュエリーに込められた想いが、時を超えてめぐっていきます。